BLOG

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 畳ができるまで
  4. 一枚の畳ができるまで 〜郡山の畳職人が語る、手仕事とこだわり〜

一枚の畳ができるまで 〜郡山の畳職人が語る、手仕事とこだわり〜

はじめに

畳は、日本人の暮らしに深く根付いた伝統文化のひとつです。
「踏み心地」「い草の香り」「空間の落ち着き」── 和室に入った瞬間に感じる安らぎは、まさに畳ならではの魅力。
しかし、その畳がどのように作られているのかを知っている方は、意外と少ないのではないでしょうか。

本記事では、郡山市で昭和58年より畳店を営む職人として、一枚の畳が完成するまでの全工程と、その裏にあるこだわりや技術を、写真とともに詳しくご紹介いたします。
これから畳の張替えをご検討中の方にも、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

畳づくりは「縫う」仕事から始まる

まず最初の工程は、畳表(たたみおもて)を畳床(たたみどこ)に縫い付ける「框縫い(かまちぬい)」から。

この作業は、畳の端(長辺)にあたる部分をしっかりと固定する非常に重要な工程で、ズレや歪みが出ると仕上がりに大きく影響します。

熟練の職人は、ミリ単位のズレも許さない集中力でミシンを操作します。
ここで縫製の基準が定まるため、畳の「骨格」ともいえる工程です。

表面の美しさを整える「染土拭き上げ」

畳表は、製造時に“染土(せんど)”と呼ばれる粘土質の粉が塗られています。
これは、畳表の保存性と色合いを保つための大切な処理ですが、納品前にはこの粉をきちんと拭き取らなくてはなりません。

この作業を怠ると、納品後の室内が白く汚れたり、肌触りに違和感が残るため、丁寧なブラッシングと拭き取りが求められます。

※右が拭き上げ後、左が拭き取り前の状態。違いは一目瞭然です。

長く安心して使うために「防カビ処理」

畳はい草でできているため、湿気やカビへの対策はとても重要です。
そこで当店では、天然成分由来の防カビ剤「太陽の霧」を使用し、安全かつ効果的な処理を行っています。

特に梅雨時期や冬場の結露によるトラブルを防ぐため、こうした予防処理はお子さま・ペットのいるご家庭にも好評です。

畳縁(へり)の美しさをつくる縫製工程

畳の印象を決める「畳縁(たたみべり)」は、色や模様だけでなく、縫い方の美しさでも大きな差が出ます

▷ 平刺し(ひらざし)

まずは表面の縁をまっすぐに縫い付ける作業。
この時点で畳の見た目がほぼ決まると言っても過言ではありません。

▷ 返し縫い(かえしぬい)

その後、畳の側面を包み込むように縁を折り返して縫い込むことで、立体的な完成形になります。

仕上がった縁は「ピシッ」と張っており、時間が経っても緩みません。

畳の材料にもこだわりを

当店では、畳床・畳表ともに品質を確認した上で使用しています。

● 畳床:建材畳床Ⅰ型

耐久性・断熱性に優れた三層構造。へたりにくく、長く使えるのが特長です。

● 畳表:中国産 綿々表(けんけんおもて)

比較的お求めやすい価格帯ながら、しっかりとした厚みと織りで支持されている表材です。

畳は「張り替えるもの」ではなく「育てるもの」

畳は張り替えたその日が“完成”ではなく、
使う人の生活の中で徐々に馴染み、味わいが深まっていくものです。
い草の香りは時とともに変化し、足触りもやわらかさを増していきます。

そして何より、畳には人の心を落ち着ける力があります。
それは、昔から日本の暮らしの中に根付いていた「間(ま)」を整える存在だからかもしれません。

おわりに|一枚一枚に、真心を込めて

当店では「普段の生活が豊かになる畳」を信条に、
お客様のご自宅に合った最適な仕立てを一枚一枚丁寧に行っています。

畳のこと、少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
ご希望に応じて「無料お見積り」や「現地確認」も承っております。

郡山の皆さまの暮らしに、畳を通じてやすらぎを届けられるよう、
これからも丁寧な畳づくりを続けてまいります。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事

月を選択
目次